情島小学校あすなろコンサート 2013.09.24
(オーボエ、フルート、ギター、ピアノ)
山口県周防大島の東端、伊保田港から小さな連絡船「せと丸」に乗って15分。情島(なさけじま)という周囲4キロの離島の小中学校でコンサートを開催しました。ここの生徒たちは諸事情あってみんなが寮で生活を共にしています。コンサートを終え、ちょっとしたおみやげを手渡し、退室していく子供たちを見送る際、一人ひとりと握手をしようと手を差し出したのだけれど、どうもギクシャクしているのです。どこかコワゴワという雰囲気。
どうして・・・?
後で校長先生が説明して下さいました。「ここの子供たちは、自分の目の前にいる人に心を許していいのか、甘えていいのかこの人は自分に優しくしてくれるだろうか?などと無意識のうちに考えてしまう。だから手を差し伸べられてもさっと手が出ないんです。」ああそうだったの!小さな子供たち。どんなにかお母さんに甘えたいだろうし、家庭の温かさに包まれていたいはず。それなのに決定的な愛情不足なのです。
煩雑な現代の日常生活。実の両親の元で幸せな生活を送るのが困難なケースも十分あり得ます。それなら、社会がもっと真剣に里親制度などを整備して、その子たちにもっと暖かな手を差し伸べフォローしてあげなくてはならないと思います。少子化と言って大騒ぎする前に、今、ここに生きている子供たち一人ひとりをもっと大切にしなければと切に考えました。